先日、某フリマアプリを見ていると10年以上前のテントが「未使用・新品」で販売されていました。
いくら「未使用・新品」でも10年以上前のテントを購入していいのでしょうか。
結論から言うと「私は購入しません」。
理由について、実際に私が持っている10年以上前のテントを例に見てみましょう。
デメリットを知ったうえで購入するのはありだと思います。
10年以上前のテント(実物)
すでに廃版となっているサウスフィールドのツーリングテントを広げてみます。
ジュラルミンのポールは折れ曲がりもなく、ショックコード(ポールの中に入っているゴム紐)も問題なく、普通にインナーテントを広げることができました。
フライシートをかければもうテントの完成です(試しに広げるだけなのでペグは打ちませんでした)。
チャックの開閉も問題なく、少しシミがありましたが使用上の問題は一見なさそうに見えます。
では一体何が問題なのでしょうか・・・。
古いテントの問題点
いろいろありますが、簡単に2点だけお話します。
①テントのベタつき
②シームテープの剥がれ
1つ目はテントのベタつきです。
テントの素材の多くはポリエステル等の化学繊維を使用していますが、それらにはポリウレタンコーティングがしてあります。
このポリウレタンコーティングが劣化(加水分解)するとベタつく原因となります。
私の持っているテントはよく乾燥させていたためか、劣化が抑えられベタつきはありませんでした。
しかし、「使用後に乾燥させない」「湿気の多いところで保管する」等、状況が悪ければテントにベタつきが発生します。
中古のテントだと、購入前にベタつきがないことを確認できてもどのように使用・保管されていたかわからないので、劣化具合を確実に確認することができないと思います。
2つ目はシームテープの剥がれです。
テントの生地は1枚ではなく、いくつかのピースを縫い合わせできています。
そのままでは雨が降ったときにこの縫い目から雨が漏れてきてしまいます。
それを防止するために縫い目にシームテープが貼ってあるのですが、古いテントではシームテープが剥がれてきてしまい、雨漏りの原因となります。
私のテントも全体的にシームテープが剥がれていました。
フライシートにも。
フロアもシームテープが剥がれていました。
なお、シームテープは自分で補修したり業者に補修を依頼することができますが、ポリウレタンコーティングの劣化は完全に修復することはできません(対策はありますが、長くなるので今回は割愛します)。
まとめ
古いテントは「テントのベタつき(加水分解によるポリウレタンコーティングの劣化)」「シームテープの剥がれ」が起こるので、私は未使用でも買いません。
手間をかけた分愛着がわくと言いますが、シームテープの剥がれは補修可能でもポリウレタンコーティングの劣化は完全に修復することはできません(対策はありますが、長くなるので今回は割愛します)。
ただ、「晴れた日にシェードとして使用したい」「カンガルーテントとして使いたい」等の明確な理由があれば安い古いテントを買ってもいいかもしれません。
また古いテントでも、天然素材であるコットンのテントであれば、そもそもポリウレタンコーティングをしていないので、購入する価値はあると思います(状態によりますが(^-^;))。
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