金属製のシェラカップは、食器やコップだけでなくクッカーとしても使用できます。
今回は失敗しがちなポイントに絞って注意点をまとめます。
シェラカップ以外で炊飯する時にも共通する内容が含まれているので、キャンプで炊飯する方は必見です。
第1回 実践編(シェラカップ炊飯の流れを確認)
ココ☞ 第2回 注意点(シェラカップで炊飯する時の注意点をまとめます)
第3回 考察(炊飯に適したシェラカップとは)
水加減
水加減に失敗すると、水分が多くべちゃべちゃなご飯が炊けたり、逆に水分が少なく硬いご飯が炊けてしまいます。
家で炊飯する時の基本の水加減はお米1合(180cc)に対して200ccのお水です。
後述しますが失敗しないためには水を多めにした方が良いので、キャンプではお米1に対して、容積比でお水が約1.2になるように加減します。
一般的な300ccのシェラカップで炊飯する時の分量はお茶碗一杯分が目安となので、お米80gに対して水100ccと覚えておくと良いでしょう。
シェラカップの内側に目盛りが付いているものを使用すれば、毎回同じ分量で炊飯ができます。
こちらのキャプテンスタッグのシェラカップにはちゃんと目盛りが付いています。
なお、芯が残ることに関しては、水加減というよりも吸水時間や蒸らしの時間の問題です。
吸水時間や蒸らしの時間を長く取ることで芯が残ることはなくなるでしょう。
火加減
大きいクッカーで炊飯する時は「強火→水が沸騰したら弱火」ですが、シェラカップで炊飯する時は分量や鍋底の厚みの関係で強火を使用するとすぐに焦げます。
シェラカップで炊飯する時は「中火→沸騰したらとろ火」が良いでしょう。
熱が集中するとすぐに焦げるので、ガスバーナーを使用する際はバーナーパッドを使用してガスの火が直接シェラカップに当たらないようにする方法がおすすめです(なくてもできますが、ちょっとの風でもすぐに消えそうなくらいの極とろ火にしないといけないので火加減の難易度が上がります。
また、チタン製のシェラカップはステンレス製と比べて熱伝導率が悪く熱が集中しやすいのでチタン製のシェラカップを使用する場合もバーナーパッドの使用を検討してください。
バーナーパッド
その他、注意しないといけないことは「どんなに弱い火にしていても水分が無くなれば後は焦げるだけ」ということです。
火を止めるタイミングはおこげのにおいがした瞬間です。
失敗しないやり方
正攻法ではありませんが、私が実践していた失敗しないやり方をご紹介します。
シェラカップ以外で炊飯する時も同じ考え方です。
ポイントは3つです。
水は多めにする
ずっととろ火
炊飯中に蓋を取って炊き具合を確認する
まず失敗の定義ですが、私が考える1番の失敗は「焦げたご飯」です。
理由は水分が多めのびちゃびちゃなご飯は食べられますが、焦げたご飯は食べられないからです。
そのため焦げないことに重点を置いた対策をします。
まずは水を多めにすることです。
水分が少ないと、お米に火が通る前に水分が無くなり焦げてしまうからです。
水が多い分には少し長い時間火にかけてあげるだけでリカバリできるので、私はいつも水を多めにしています。
次に気を付けていることは火加減です。
水分が十分に残っていても熱が集中していると、そこだけ焦げてしまいます。
熱の集中を避けるため強火や中火を避けて、ずっととろ火にしても炊飯することができます。
個人的には「あえて使いかけの固形燃料を使用する」というのもありだと思います。
最後のポイントは「炊飯中に蓋を取って炊き具合を確認する」ことです。
なんなら箸を使って鍋底を確認してもいいです。
少しでも焦げてきたらすぐに火を止めれば絶対に焦げ付くことはありません。
密閉度が高い炊飯器や重たい蓋があるは羽釜は、蓋を開けることで内圧が逃げてしまいご飯の美味しさに影響が出ると言われていますが、シェラカップ炊飯やメスティンでの炊飯の場合はそこまでの内圧はかかっていないので味に影響はありません。
「水分を多めにする」と「ずっととろ火」は、デメリットとして炊きあがり時間が遅くなることがあげられますが、「炊飯中に蓋を取って炊き具合を確認する」についてはデメリットがありません。
もし失敗してしまったら
ここまで注意すれば、焦げることはほぼないでしょう。
焦げてしまった場合はリカバリできませんが、逆に水分が多くべちゃべちゃなご飯が炊けた場合は対処法があります。
もう一度、極とろ火にかければある程度水分は飛びます。
また、芯が残ってしまった場合は少し水を入れてとろ火にかけた後にじっくりと蒸らせば食べられるようになります。
あと、簡単なリカバリ方法としておすすめなのはお粥にする方法です。
水を足して火にかければ簡単にお粥になります。
鶏がらスープの素があれば中華粥っぽくなり、そのままでも食べられます。
最後に
シェラカップは炊飯専用ではないので炊飯用の水加減の目盛りが付いていないかったり、材質や底の薄さから一般的なクッカーから比べると炊飯の難易度は高めです。
逆にシェラカップで炊飯ができれば、どんなクッカーでも炊飯できるようになります。
手順は簡単なので、シェラカップで炊飯を練習してみてください。
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